早期退職優遇制度で会社を退職。退職金はiDeCoで運用中。

私の場合、早期退職優遇制度を利用して会社を退職したので、退職金は通常分に割増分が加増されて受け取りました。割増分は一時金でしか受け取れないので、一時金で受け取り当面の生活の補填用に普通預金に置いてあります。

問題は通常分の受け取りで、一時金と年金のいずれかから選択するのですが、結構悩みました。

退職金を一時金で受け取る場合の税金は他の所得より優遇されており、分離課税となっていて、その計算は収入金額から勤続年数に応じた退職所得控除額を差し引き、残りの金額の2分の1に対して税率を掛けて計算します。勤続年数が多ければ退職所得控除額はかなりの金額になり、退職金を超える控除額になれば課税されません。

私の場合は割増分と退職所得控除額がほぼ同額であるため、割増分はほぼ税金がかからずに受け取れたのですが、そのため通常分を一時金で受けとる場合、控除額は割増分で使い切ってしまうために所得税がまるまるかかることになります。

そこで企業年金で受け取った場合の税金を計算したところ、年金での受け取りの方が税金が少ないことが分かったので企業年金にしようかと思ったのですが、以下の3点を考慮する必要がありました。

企業年金の給付利率は2%程度でほぼノーリスクなのに対して、一時金を株式で運用すれば利回りは5%程度が期待できるがリスクが大きい。

企業年金は物価スライドしないためインフレに弱いが、一時金を株式で運用すればインフレをヘッジできる。

JALのように会社が破綻した場合、企業年金が減額される可能性がある。

 

株式投資歴も長く、運用に自信もあったので、一時金で受け取り株式で運用しようと考えていたのですが、いろいろと調べたところ、年金にはポータビリティ制度があり、個人型確定拠出年金(iDeCo)に移管できることが分かりました。

iDeCoは、用意されている金融商品でしか運用できませんが、低コストのインデックスファンドが用意されていること、運用益は課税されない等のメリットがあります。

最終的に一時金、企業年金iDeCoを総合的に判断した結果、税金面と運用益が非課税であること、株式のインデックスで運用すればインフレヘッジもできることなどから、iDeCoで受け取ることにしました。

移管した退職金はすべて元本確保型商品(定期預金や保険)にし、状況を見ながら株式型のインデックスファンドに移していく予定です。

 

以上は私の退職金の受け取り例ですが、参考にしていただけると嬉しいです。